From Shizuoka to everywhere(^^)/

A to Z社のキャンピングカー『アミティ』の購入をきっかけに始めたYahoo!ブログの閉鎖に伴い、はてなに引っ越してきました。我が家のお出かけを中心に徒然と記事を書いています。我が家は私・かみさん・小僧という家族構成です。それぞれの趣味趣向が表れると思いますが、主に私・かみさん:キャンプ・スキー・山登り・自転車・旅行 私のみ:マラソン 小僧:鉄道 という方向性になっております。お付き合いいただければ幸いです。 ブログ名にあるように、静岡在住です。

大雨の後に ~各種地図から熱海の災害について見る~

今日も一日、テレビとYouTubeTwitterに釘付けです。

20時過ぎ現在で23人の方が救助されたとのことですが、元々不明とされていた20人には含まれないということで、安否不明の方が救助されたわけではなく。情報が行きわたっていない状況が見てとれます。

被害を受けた家屋の数も加速度的に増えている印象で、現在、建物の被害は少なくとも130棟に上るということです。

そんな中、関東に住む友人とやり取りしながら、Twitterに出ていたサイトであれこれ調べてみました。

ちなみに利用したのはこちら。

『国立研究開発法人 産業技術総合研究所 / 地質調査総合センター』というところから提供されている、地質図Naviです。

ちなみに、こちらのツイートでこのサイトの存在を知りました。

 でもって、まずはこちらから。

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【これはなんとも・・・】

いやいや、これを見ると、関東や中京あたりの地質はあまり大きな変化が見られないのに対して、南アルプスから北アルプスにかけてのあたりは、何やら入り乱れているのが分かりますね。

そして、周辺と比べた場合の伊豆半島の異質性も感じます。

で、この地図では様々なデータを地図に重ねることもできまして、例えば『地すべり危険箇所』を選ぶと、地図上にポツンポツンとその場所が表示されます。

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【思いっきり、今回の所に被ってます】

地図上で白い雪のように見えるところがその箇所。今回の伊豆山の辺りが思い切り被っていましたが、これが今回の土石流災害があったからあわてて付け足されたものなのかどうかは定かではありません。

さらに、『土石流危険渓流』というレイヤーを重ねると、地図はこのように変化します。

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【伊豆はもう、土石流のメッカです】

いやもう、伊豆半島への色のつき方といったら、半端なかったです。そして今回の伊豆山地域ですが、拡大してみると、土石流の流れがしっかりと海まで達しているのが分かります。

ただ、知事の記者会見で出てきた、『土砂崩落が起きた逢初川の最上流部付近に約5万立方メートルの盛り土がされていた』という地点には、『地すべり危険箇所』のレイヤーは反応してきません。ちなみにこの地点、こちらのサイトで調べてみると、近年(と言っても10年くらい?)開発されたことが分かります。

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【こちらは2005年11月8日に撮影されたもの】

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【こちらは2012年12月11日に撮影されたもの】

ほぼ同じ場所を蛍光ペンツールで囲みましたが、2005年から2012年の間に開発されたことが分かります。そして、Googleマップでこちらの入り口に行ってみると、

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【2014年9月のストリートビューです】

今から7年前には既に柵が作られ、中に入って調査することが容易ではなかった様子がうかがえます。

この柵ですが、上の2012年12月の地図を最大限アップにしてみると、その段階で既に存在していたようです。

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【うっすら見える、ように感じます】

何を言いたいかというと、この盛り土がされた箇所については、県の立ち入り調査が容易ではなかったのではないかということです。Twitter上では、外国資本による開発ではないかという意見も多く見られますが、これについては未確定情報。ただ、ここについては恐らく地すべりの危険性は認められていなかったことと、多くても15年以内に開発された土地であるということは確実です。

さて、他に話題になったのが、伊豆山神社の立地についてでした。

東日本大震災以降、地元の海沿いの社寺なども見ていて気が付いたことは、

『社寺(特に社)のあるところは、災害の被害を受けにくい』

ということです。例えば地元の三保半島には神社が3つあるのですが

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【赤丸の所に神社があります】

このうち2つの神社は津波ハザードマップでも見事に危険地域から逃れています。

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【残りのひとつは残念ながら水没するところに入ります】

三保半島は、大崩海岸や安倍川河口からの砂礫(砂と小石)と、有度山南面の海食崖から削り取られた砂礫が、波の影響により沿岸に沿って東に運ばれ、駒越沖に北東方向に細長く突起状に成長してできた、砂嘴という地形としてできた半島です。

海の中に突き出ているので、地元の者であっても「地震津波で壊滅的な被害を受けるんじゃないか」と思われていることが多いのですが、標高の高いところでは10mを超える高さがあるので、ハザードマップ的には、被害は限定的です。そして、そのハザードマップによる被害想定から、2つの神社が見事に外れています。

この2つの神社はそれぞれ御穂神社と瀬織戸神社というのですが、前者は創建年不明ながら9世紀には記録が見られ、後者は神護景雲元年の創建と伝わるので、767年ということになります。ともに1000年以上の歴史があるわけですが、その間、大きな災害に見舞われていないということが、神社のある土地の安定性を物語っていると言えそうです。

ちなみにもう1つの神社は、江戸末期の当地の義民である遠藤藤五郎を祀ったという藤五郎神社さんなのですが、創建は1872年と新しいのです。それもあってか、ハザードマップによる被害想定の範囲内になってしまっていると考えられます。

そして話題になった伊豆山神社ですが、今回の土石流による被害は特に伝えられていません。立地を見てみると、これまた絶妙な位置に立っています。

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【赤くマーキングしているところが伊豆山神社

伊豆山地域には、谷筋が3本と尾根筋が3本ほどあるのですが、今回土石流が起きたところは最も右側の谷筋です。伊豆山神社はその谷筋から外れ、尾根筋に建てられています。

そして等高線を見ると、伊豆山神社を境にして、等高線の混み具合が変わるのが分かります。つまり、神社まではゆるやかな尾根筋をたどり、そこから奥は急になるところに建てられていることが分かります。しかもこの尾根筋は、他の尾根筋と異なり緩やかに海までつながっています。

この伊豆山という地域は、谷筋を流れる川の流れによって流された土砂が堆積してできた地形であることが見てとれますから、逆に言えば尾根筋であれば流される心配は減ります(崩れる心配はありますが)。また、津波の被害を考えると、海近くの平坦地も危険を伴います。そうした意味で、尾根筋でなおかつそれなりの標高があり、その上で傾斜が緩やかな場所という絶妙な場所に神社が位置しているのでしょう。

ちなみに伊豆山神社は創建年は不明ですが、承和3年(836年)に甲斐国の僧・賢安により現在地へ遷座したとの説が有力とされているそうです。三保の2つの神社と同じように、長い歴史を持っているということはやはり、地形的に安定しているところに建っているということだと言えそうです。

ただこの安定というのは、地滑りや土石流などの山地での災害と、津波による被害に対するものであって、台風に対してはこれといったアドバンテージはないと思われます。

などということを、あれこれ調べたりしながらいたら、1日が終わってしまったという感じです。ジョグ報告はまた明日からですね。これはこれで楽しかったんですw