一昨日の静岡は33℃、昨日も31℃と真夏日。ただ、朝晩はずいぶん冷え込むようになり、今朝は21度を切るまで下がりました。日中の陽気は夏の暑さを残しますが、こうして徐々に秋がやって来ています。鳴く虫も、だいぶ秋の虫の声が大きくなってきたように思います。
芭蕉が立石寺でかの有名な「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の俳句を詠んだのは、まさに夏だったでしょう。ただ、記録によると旧暦の5月27日、今の暦にすると1689年7月13日のことだったということで、この蝉の声はニイニイゼミの鳴き声だったということです(ウィキペディアより)。アブラゼミやクマゼミのような響き渡る鳴き声ではなかったところが、「しみ入る」という表現につながったのですね。
今回は真夏の訪問でしたが、雨が強くなるにつれて蝉の声は聞こえなくなってしまいました。
【本降りの雨です】
レーダーで雨雲を調べながら雨宿りをしていましたが、どうにも雨が弱くなるような要素は見当たらなかったため、下りちゃおうということに決めました。
【五大堂は、下をくぐって出入りするようになっています】
雨粒は大きめですが、量的にはさほどではありません。山内であれば、けぶることなく見渡すことができました。それにしても、よくぞこの場所にこれだけの建物や道を作ろうと思ったものです。建設そのものが修行だったのかもしれませんね。
【もちろん、作られた当時はここまで整備はされていなかったでしょう】
濡れた石段は滑りそうな気もしましたが、実際に歩いてみるとしっかりとサンダルの裏とグリップし合ってくれ、安心して下りていくことができました。下りは大人になると体重が増えて衝撃が強くなるため、子供の方が有利ですね。小僧が先頭を切って歩いて行きます。
【どんどん下りて行きます】
周りには、傘を持たずに上ってきてしまった人たちも見られましたが、林の中に入ると落ちてくる雨の量もさほどではなく、ビショビショというほどにはならないようでした。
ただ、石段は雨粒が落ちるとけっこうはねるので、靴の高さより高いくるぶしの辺りまで濡れやすい状態。一応、それを見越してサンダルで来てみたのですが、サンダルでも歩きやすい石段だったのでこれは当たりでした。
【小僧もサンダルです】
ふと参道のわきに目をやると、すばらしい苔の繁茂が。
【子供の頃、なぜかミズゴケにあこがれた時期がありました】
こうして、小僧とスタスタ歩くこと15分。帰りはやはり速いですね。山門に到着です。後続をしばらく待つので、山門の隣の建物で雨宿りをして待つことにしました。
【→出口の看板の方に進みます】
中は簡単な土産物屋になっています。店番は猫。
【何も買いませんでした・・・】
待っている間、苔むした山門の屋根が気になって撮影。何枚か撮りましたが明暗のバランスのつけ方が難しいですね。今のカメラにして6年経ちますが、いまだにうまく撮れません。
【雨で客足が減ったところをパチリ】
【屋根だけアップ】
7~8分待つと全員がそろったので、お昼ご飯を食べに行こうということになりました。もうすぐ13時といったところです。その前に、小僧が上る前に見かけていた神社(立石寺境内には日枝神社という、出羽国山寺総鎮守の神社があります)の水みくじをひきたいというので、そちらへ。
くじを引いて出た番号の紙をもらうタイプですが、水につけるとすぐにサッと文字が現れます。なんと大吉でした(^^)/
【うちの小僧さん、大吉率が高いんです】
雨足が徐々に強まってきた中、かみさんが「ここがいい」というお店を目指して、山寺下の商店街を歩きます。
【昼飯時ですが、人があまりいません】
お世話になったのはこちら。美登屋(みとや)さんです。
【そばとぼたもちのお店だそうです】
いただいたのは、こちら。山形名物の板そばです。小僧とシェアして食べました。これで、1.5人前ということですが、食べた感じだと2人前近くあるように思います。小僧が3割ほど食べ、残りを自分が食べましたが、かなりお腹いっぱいになりました。
むこうのかみさんが食べているのは、こちらも山形名物のだしそば。朝食で食べただしが、よほど気に入ったものと見えます。
【迫力】
で、水曜どうでしょうファンの我が家ではこちらも頼んでみました。
どうでしょうで見ていると、「いったいどんな味なんだろう」と思わずにはいられませんが、このずんだ餅はうまかったです。藤やんがおいしそうに食べるのもうなずけました。
こうして、この旅一番の目的地、立石寺見学は雨の中でしたが、満足の終了。次に向かうは将棋の街、天童です。続きはまた明日。