さて、本日も暑い1日でした。
でもって、本日の全国最高気温ランキング(アメダス上で)はこちら。
地図に落とすとこうなります。
ちなみに、昨日は画面キャプチャをしてユーチューブにあげたものをこちらに載せましたが、今日は画面キャプチャしたものをGIFアニメ化してみました。また、利用した地理院地図ですが、標準地図ではなく、色別標高図を使ってみました。
今日は、昨日と比べると3位の舘林(群馬)、4位の桑名(三重)、10位の龍ヶ崎(茨城)が新たに加わりました。
この3地点のうち、昨日挙げた「平野部から山地になるところのキワになっているところ」が2地点あるんですね。舘林と桑名です。
ちなみに、それに当てはまらない龍ヶ崎は、つくば市の南東、霞ケ浦の南に位置しておりまして、最高標高は人工の山である「たつのこ山」の標高41mとのこと。自然地形での標高は、高くて30mにいかない程度のようです。
また桑名は、標高-2.0mの土地があるかと思えば、そこから15kmほど北上したところには標高400mの山地があり、まさにキワになっている土地ではありますが、内陸ではなくほぼ海沿いとなるところが舘林とは異なります。
その舘林は佐野のお隣。熊谷とも隣の隣ということで、この辺りが日本で最も暑い地域だったことは間違いありません。
さて、この辺りがなぜ暑いのか。少し調べてみると、だいたい同じ内容の理由が見つかりました。
- 海から遠いため、海風が到達するまで時間がかかり、その間地表が熱されることで気温が上がりやすくなる
- 頼みの海風も、ヒートアイランド現象で温められてしまい、温まった海風が午後になって届く
- フェーン現象がおきている
などです。参考にしたのは次にあげるサイトなど。
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/27942/2020-48.pdf
https://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2018/2018_05_0059.pdf
ところで、昨日の記事では「フェーン現象はあまり関係ないのでは・・・」と書いたのですが、そこは素人の浅はかさだったようで、やはりフェーン現象が大きな影響の1つになっているようです。
となるとやはり、「平野部から山地になるところのキワになっているところ」というのは、空気が山を下ることで暑くなるフェーン現象と密接な関係がありますから、気温が上がりやすい地理的条件があるということですね。
ただ、そればかりかと言うと、何とも微妙な感じも。
本日1位の佐野は、地形的には北側に山地が広がっています。つまり、少なくとも風向きに西北西・北西・北北西・北・北北東・北東・東北東など、「北」が入らないとフェーン現象にはならないはずです。そんな佐野のアメダスデータがこちら。
最高気温の39.7℃は14:27に記録されていますが、その頃ようやく、南寄りから北寄りに風向きが変わっているんですよね。つまり、最高気温へ押し上げたのはフェーンかもしれませんが、それ以前にも南寄りの風だけで38℃までは上げているわけですから、フェーンだけではないなと。海風が届くまで地表があたためられ、そこに温まった風が入ってきていることも要因なのでしょう。
しかし、これらの条件がほとんど当てはまらないところがありますね。はい、龍ヶ崎です。
上に挙げたように、土地のほとんどが標高30m未満という平坦な土地ですから、フェーン現象とは縁がありません。海風についても、内陸部に比べれば海からはさほど遠いとは言えず・・・と書いてて、地図を見たら、気づいたことがありました。
龍ケ崎は海から近いように見えますが、それは南と東に海があるからそう見えているのであって、北と西には海はありません。というわけで、今日のアメダスの記録を見てみると。
見事に、夕方までは西と北からの風ばかりですね。つまり、陸上を流れてきた空気がずっと入り続けていたことになります。逆に、東側からの風が入り始めた17時以降、もちろん日没の影響もあると思いますが、一気に気温が下がっています。この辺りが、関東平野の暑さの理由になるんでしょう。
ただこれだと、桑名と多治見は?ってなるんですよね。これも調べてみたら面白いのかもw
というわけで、今日はこんなところです。