From Shizuoka to everywhere(^^)/

A to Z社のキャンピングカー『アミティ』の購入をきっかけに始めたYahoo!ブログの閉鎖に伴い、はてなに引っ越してきました。我が家のお出かけを中心に徒然と記事を書いています。我が家は私・かみさん・小僧という家族構成です。それぞれの趣味趣向が表れると思いますが、主に私・かみさん:キャンプ・スキー・山登り・自転車・旅行 私のみ:マラソン 小僧:鉄道 という方向性になっております。お付き合いいただければ幸いです。 ブログ名にあるように、静岡在住です。

ムツゴロウさんの追悼番組を見ながら思ったこと

駿府城公園の桜の話をちょっとお休みしまして。

今日は19時からムツゴロウさんの追悼番組が放映されていましたね。前半を見逃してしまい後半の1時間をを見ただけになってしまいましたが、改めて見てみると、よく笑いのネタになっているような

「よ~し、よしよしよし、ペロペロ」

だけではない、ムツゴロウさんのすごさが思い出される内容でした。

動物と接しているところだけ見ていると、こりゃちょっとなぁ、変わってるよなぁと思わないでもありません。しかし、それをバックにムツゴロウさんの解説の語りが入ると、印象が一変するんですね。なんというか、とても論理的で、なぜそのような行動をムツゴロウさんや動物がするのかということを、しっかりと説明されてるんです。

一見すると、感覚的にやっているように見えますが、その後ろにはしっかりとしたムツゴロウさんの理論があってやられていたのだということが伝わってきました。やはり、東大を出られた方というのは違うなぁと。

自分も仕事の上で、若手から「どうしてそういう対応ができるんですか」と聞かれることがあります。しかし、ムツゴロウさんほど言葉にして伝えることができるかというと、そこまでではありません。どこか感覚的であって、上手く言葉にできない。

でも、頭の良い方って、それが上手なんですよね。

高校の同級生で、やはり東大に進んだ友人がいまして、数学の問題が分からない時には、先生より彼に聞いた方がスッと腑に落ちて、「なるほど」と感じたことを思い出しました。

もうひとつ、ムツゴロウさんのすごさとして思ったことが。

動物を扱う番組って他にもあるんですが、ムツゴロウさんの番組はそれらとは一線を画しているとずっと思っていました。

何が違うのかなというと、他の番組って、人と動物なんですよね。人の生活の中に動物が加わっているという形か、動物の生活をカメラでとらえているという形か。ベン図のように人の円と動物の円とがあって、重なる部分があるとはいえ、円自体は別々の物という感じがします。

でも、ムツゴロウさんは、ヒトも動物だろうというのが根底にあって。動物という円の中にヒトという円が他の生き物の円と一緒に並んでいる、そんなイメージだったんではないかと思います。ですから、動物の生活というより、心にスッと寄り添っていき、最後は心と心とで重なり合っていくということができていたのでしょう。

それは、日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した『われら動物みな兄弟』という作品の題名に最初から示されていたんですけどね。亡くなられてからようやく気付きました。

その姿を伝える『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』がテレビで放映されていたのって、ちょうど自分の小学生から大学卒業の辺りまでとまるかぶりなんですね。人生で最も多感な時期にムツゴロウさんの番組と多く接したことが、自分の考え方の一部には明らかに影響を与えていると思います。

こうした番組って、もう出会うことはできないんだろうなぁ。ひょっとしたら、さかなくんにその可能性があるかもしれませんがw

なんてことを書きながらググっていたら、ご本人がちょうどそのように語っている動画がありました。いろいろ、残された動画を見ていると、ムツゴロウさんはけして

「よ~し、よしよしよし、ペロペロ」

だけの人ではないということが伝わってきます。

こうして言葉にしてみると、改めて、唯一無二の方だったのだなぁと思います。ムツゴロウさんから学んだことを自分の中で咀嚼して、少しでも小僧のような次の世代に伝えていきたいものです。